新築の家では耐震等級3は当たり前のようになりました。

今は耐震等級よりも断熱等級が重視されているようにも

感じます。

今年の夏の猛暑やこれから訪れるであろう寒い冬を思うと

家の断熱性能は大事です。

新築の場合は計画時に等級を設定すれば若干施工費には

影響しますが等級を取ることはそれほど難しくありません。

しかしリフォームのように既存の建物を補強するとなると

いろんなところに手を加えることになります。

基礎の補強が必要になることもあれば耐力壁も増やさなけ

ればなりません。

既存の壁を利用できればいいのですが、だいたいが壁を増

やすことになります。

可部を多くしても支障なければいいのですが、和室のように

建具を取り払えば大きな部屋が確保できたり、書院や縁側のように

柱しかないようなところに壁ができたりするとせっかくの間取りが

壊されてしまうこともあります。

縁側や書院のある和室というのは耐震上のネックです。

他の部屋で耐力壁を設けても重心と剛心がずれてしまってはあまり

意味がありません。

写真は少しでも開放的な雰囲気にするために設けた格子の耐力壁です。

耐震補強はしなければならないことではありません。

補強したからと言って絶対大丈夫というものでもありません。

しかし多少の安心感にはつながります。

新築ほどの強度は期待できませんが計算上の強度は期待できます。