新築の家の構造材の墨付けをしています。
これは梁や母屋、桁に使う杉材です。
天然乾燥材できれいな色艶をしています。
現代、日本の木材自給率は約40%です。
約60%は輸入材が使われています。
時々新築工事をしているのを見かけることがあると思いますが、
このような色をした木材が使われているのは少ないと思います。
ほとんどがホワイトウッドと言われる白い柱とピンク色をした
米松が使われています。
それが輸入材です。
70年ほど前、1955年ころの木材自給率は100%でした。
当時はすべて日本の木、国産材で造られていました。
それが1960年の木材輸入の自由化から輸入されることになり
ました。
そして1970年以降、新築着工数が過去最高となり現代の2倍
くらいになり、国産材では供給不足になったのも原因で現代
に至っています。
家の構造として使われる木ですから、国産材であるに越した
ことはありません。
何より日本のこの高温多湿に適しています。
日本の人工林の70%が杉と桧です。
広葉樹はほとんどありません。
輸入材というとアメリカやカナダからたくさん輸入している
ように思いますが、実際の輸入ランキングではベトナムが1位、
中国が2位、アメリカが3位です。
そして多いのがチップやペレット、合板、集成材です。
国産材の自給率も2000年ころは20%を切っていました。
それを考えると自給率は回復傾向にあります。
人工林は伐採、間伐など使うことで整備されます。
これから着工数は減少していくと思いますが、自給率が上が
れば林業も少しづつ回復していくと思います。