リフォーム工事となると最近は耐震や断熱を重視して
改修する人が多くなりました。
比較的新しい家の場合はどちらも対応しやすいのですが
これが古民家となるといろいろと難しい面があります。
古民家は開口部が大きく間仕切り壁が少なく建具ばかり
で仕切られた家が多いです。
耐震や断熱は考えてほしいけれどもできるだけ今の雰囲気
を残してリフォームしてほしいと要望する人が多いです。
相反することですからどこかで折り合いをつけてもらう
しかありません。
耐震という点では在来工法、現行法に変えるよりは古民家
本来の考え方で耐震補強したほうが比較的壁は少なくて済
みます。
それでも四間取りの和室や書院は耐震上大変不利な構造です。
理想的な強度まで持って行くことはあきらめて間取りを優先
するかまたはその反対かになります。
そして断熱。
スケルトンにして土壁を撤去したうえで新しく断熱、または
外断熱を採用すればかなり断熱は期待できますが、施工費は
相当な金額になります。
それから開口部。
高断熱のサッシに取り換えても内窓を採用しても外観、内観は
変わってしまいます。
外観を優先して内窓を採用するか、内観を優先して外側に新しく
サッシを取り付けるか。
どちらも困るとなれば、一部の部屋だけ断熱、耐震はあきらめて
既存のままにするということもあります。