農家住宅に限られるのかもしれませんが、古民家は
軸組となる大きな構造材と土壁で成り立っています。
敷居や鴨居といった内法材もありますがいたって造り
はシンプルです。
それを今風に改修しようとするとたくさんの下地材を
構造材の取り付けていくことになります。
ほとんどが石膏ボードの下地となる木材です。
古民家の構造材は製材された角材は少なく、丸太など
曲がった梁などが多く使われています。
そんな材料においては土壁や塗り壁という仕上げは施工
しやすかったと思います。
相手が曲がっていても、それに合わせて材料を塗りつける
ことは割と簡単です。
しかし現代のように何でも石膏ボードを下地にしようと
するとこれは施工しにくいです。
たくさんの下地材を取り付けて曲がった材料に合わせて
石膏ボードを加工しながら貼っていくことになります。
全てを覆い隠してしまい、大壁にしてしまえば簡単ですが
それでは古民家の良さはなくなってしまいます。
古民家のリフォームをたくさん施工していると古民家らしさ
を残したまま、もっと簡単な施工方法がないものかと思います。