現代の家は建築基準法に基づいてすべての家がある程度の耐震性

を備えています。

現代の家は在来工法と言われて鉄筋コンクリートの基礎の上に筋違

や合板を使った耐力壁を設けることで耐震性を確保しています。

規準法は最低限の基準ですから、造り方によって多少の強度の差は

あります。

今では耐震等級2または3が一般的かもしれませんが、これも壁量計算

によるものか許容応力度計算によるものかで強度の差はあります。

 

 

 

 

 

 

一方、伝統工法と言われる古民家では筋違は使われている例はありますが、

在来工法とは違った造りになっています。

在来工法のようにコンクリートの基礎はありません。

そこに筋違や合板を使った壁を造っても耐震上は有効ではありません。

ですから古民家の耐震補強は在来とは違った方法で補強することになります。

 

 

 

 

 

 

こちらの家はダンパーや荒壁パネルを使った補強をしています。

こちらは油圧式のダンパーを使った耐震補強です。

 

伝統工法の家は免震的な構造で、在来工法の家は耐震構造と言われます。

免震的な構造なのでダンパーなど弾力性のある部材で補強をするのですが、

補強の仕方としてはこれしかないというわけではありません。

家を持ち上げてコンクリートの基礎を新設し、在来工法に変えてしまうと

いう補強もあります。

どちらがいいかと言われるとこれは難しいです。

費用対効果もあるでしょう。

 

また、耐震補強をしたから大丈夫という保証があるわけではありません。

古民家の中には築200年といった家もありますが、これ位になると何度か

の地震には遭遇しているはずですが無事に残っているということはある

程度の耐震性があるということです。

しかし経年による劣化もあります。

それでも耐震補強をするということは保証はなくても安心にはつながります。

推奨される強度まで補強をしておけば大地震が起きても倒壊を免れることが

できるかもしれません。

仮に倒壊に至っても家族のみんなが避難する時間を稼いでくれるかもしれません。

大地震は起きないに越したことはないですが、こればかりは誰にもわかりません。