当社ではできるだけ新建材やビニールクロスといった揮発性物質

を使わない家づくりをしています。

きっかけはシックハウス対策でした。

ハウスメーカーの仕事をしてましたが、そこをやめて自社の家づくり

を始めたわけですが、特別自然素材にこだわったつもりはなくもともと

は無垢の木を大工さんが手刻みして造っていたのでそちらに方向を戻

しただけでした。

 

そういえばシックハウスは今もあるはずですがあまり聞かなくなりました。

自然素材の家づくりを始めたころは揮発性物質に敏感な方がよくモデルハウス

を見に来られました。

自然素材の家がシックハウスに効果があるように受け取られたのかもしれません。

もちろん自然の素材は人の体に優しいですがシックハウスに対して効果がある

わけではありません。

自然素材の家という家づくりもそれほどインパクトのある言葉ではありません。

どこの工務店でも謳うことができますし、どこからどこまでが自然素材なのか

分かる人はあまりいません。

部分的に合板が使われているだけで自然素材ではないという人もいれば、仕上げ

の床や壁に自然素材が使われていれば自然素材の家と謳う工務店もあります。

自然素材の家と同じく体に優しい家として抗酸化住宅という家づくりもありました。

今も取り組んでいる工務店もあると思いますが、こちらも鳴りを潜めているように感じます。

 

 

 

 

 

 

 

 

構造躯体や仕上げに塗装するだけで住む人の酸化を和らげる効果があるといった

住宅だったと思います。

本当のそんな効果があるとしたらすごいことですが、実際に抗酸化住宅に暮らし

ている方はいかがでしょうか。

当社が自然素材の家づくりを始めたのが15年ほど前のことになりますが、

当時はまだそれほどそういった住宅は普及していなかったように思います。

しかし、あっという間にどこの工務店も手掛けるようになり、今では

「だからどうなの」といった感じです。

それよりも現代は高気密・高断熱および耐震性能を備えた住宅が望まれる時代

のようです。

それを思うと住宅の流行り廃れも激しいですね。

現代も性能重視かと思えば一方では古民家のような昔の家づくりに魅せられる

人もたくさんいます。

これから先はどんな家づくりが消費者の方に支持されるようになるのでしょうか。

楽しみなような、不安なような。