床に使う材料はたくさんあります。

当社では杉や桧、アカマツといった材料を使うことが多いです。

他にも天然の素材ならウォールナットのような固い南洋材などもあり、

新建材ならば建材メーカーが多種多様な床材があります。

写真は杉の床板でUV塗装が施してあります。

天然の杉や桧の床板では汚れが付きやすいですが、塗装をしてあると

汚れは付きにくくなります。

一方、足触り、手触りの感じは建材のような感じになります。

この辺りは暮らす人の好みです。

天然の床板はある程度の厚み(24mmから30ミリ)があって弾力性に

富んでいるので根太の上に直接貼ることができます。

新建材は厚みは12ミリ程度で、基材が圧縮材を使っているので下地に

合板が必要になり2重に貼ることになります。

 

自然の床板のいいところはその素材感と建材に比べて温かみがあるところです。

特に杉は暖かく感じます。

杉自体が空隙の多い素材なのでそう感じるのですが、そのために柔らかくて

傷や凹みが付きやすいです。

ですから椅子を使われる時は足元にクッション材が必要になります。

固さで言うと杉、ヒノキ、松の順に固くなります。

固くなるほど足触りは冷たく感じます。

 

杉は暖かく、他の木に比べて比較的安価なのでよく使われるようになりました。

香りも確かにいいです。

関西圏では日本の木で家づくりをしようとすると杉と桧を使うことになります。

松はこちらではあまり採れなくなっています。

当社も松を使うときは東北から取り寄せます。

構造材として土台・柱は桧と杉、横架材(梁、母屋)は杉になります。

室内の仕上げに使う材料も床材は杉や桧、出入り枠も杉や桧、建具も杉

や桧になります。

昔は横架材には松がよく使われました。

床板にも松は使われていました。

 

現代では日本の木ばかりで造られている家も少なくなっています。

ウッドショックの影響があっても一時的なものでほぼ回復しています。

ホワイトウッドや米松はやはり構造材の主流です。

そこへ集成材もあります。

実際完成すれば何が使われていてもわからないと思います。

また、一般の消費者さんにとってはその違いも判らないと思います。

しかし、わざわざ加工(製造)しなくても、身近にある材料で人にも

環境にも優しい家づくりはできます。