私が家づくりの業界に携わるようになって34年になります。

以前は違う業界で仕事をしていましたが、平成元年から

住宅業界に従事するようになりました。

最初のころは業界の用語の意味が分からずそこからのスタート

でした。

一番戸惑ったのが長さの単位、尺貫法です。

分、寸、尺です。

大工さんに言われて頭の中でミリ、センチ、メートルに換算し

てました。

それから扱う材料の樹種、そして職人さんでした。

建設業界、特に住宅に係る職人さんは一人親方が多いです。

サラリーマンのように気楽ではありません。

どこまで仕上げていくら、いつまでに完成していくらの世界です。

それを個人が管理しているのですから、我の強い人が多いです。

そんな業界にも慣れました。

 

30年もたてば家も変わります。

キッチン、リビング、ダイニングはそれぞれ分かれた部屋だったのが

今では一体が普通、長い廊下が部屋を分割していたのが廊下はなくなり

つつあります。

玄関は「家の顔」とばかりになるべく大きく豪華に造りたいという人も

多かったですが、今では玄関よりもLDKをなるべく広くとるようになり

ました。

和室も少なくなり、応接間などはありません。

家に対する考え方が変わって来客重視から住む人重視になりました。

これはこれでいいと思います。たまに来る人のために部屋を造る必要

はありません。

家というのは多分に住む人の見栄もあります。

分からないこともありませんが、人は他人さんの家のことはあまり気に

しないと思います。

ハウスメーカーの仕事をしていたころ、メーカーの家は数年で生活様式

に合わないようになっていると聞いたことがあります。

そうでないと家を建てる人がいなくなる(仕事がなくなる)からなんです

が、そんなことはありませんね。

変化が激しすぎて、その時代、その時代に対応するのが精いっぱいなの

かもしれません。

 

写真は10年ほど前にリフォームさせてもらった家の玄関です。

一時期、玄関に吹抜けは多かったです。

玄関に入った時の解放感が違います。

また、天井は「格天井」といってかなり手間の掛かった仕上げになって

います。

この格天井も和風の住宅では定番のように施工されていました。

見ようによっては無駄にも思えますが、これは高級な家具類などと同じ

で施主さんの満足につながっていればそれでいいんだと思います。