今年に入って省エネ基準が義務化されてどの家も高気密・高断熱化

されました。

最低でも断熱等級4は確保しなければならないので等級5,6,7は普通

に建設されています。

 

 

 

 

 

 

高断熱化するには窓を小さくするのが有効ですから、全体に窓の小さい、

少ない家が多くなっています。

しかし住んでみると高断熱化されているにもかかわらず、思ったほど涼

しくない、温かくないと感じる人がいるようです。

高断熱化はどちらかというと冬の寒さ対策が重視されています。

省エネのための対策ですから、エネルギーを使うのは夏よりも冬なんで

しょう。

例えば夏の35℃をエアコンで調節して25℃にしても温度差は10℃ですが、

冬の0℃を20℃にすれば温度差は20℃です。

冬の方がエネルギーはたくさん必要です。

 

 

 

 

 

 

しかし今年の夏は異常なほど暑かったです。

断熱材を厚くすれば熱の伝わる時間が長くなるので対策にはなりますが、

どうしても熱が籠るのでエアコンも今ひとつ効きにくく感じるのかもし

れません。

高い断熱等級を確保しているといっても外皮の熱還流率を設定して、それ

に相応した断熱材を入れているだけで、すべて机上の計算で成り立って

いるだけです。

日射の取得や遮蔽も加味されますが、同じ等級でも間取りや開口部により

体感温度は変わるでしょう。

また体感温度は個人差があります。

壁や天井からの輻射熱もあり、いくらエアコンを効かせても壁が熱を持っ

ていれば熱く感じ、壁が冷たければ寒く感じます。

等級が7といった高い数値であっても必ずしも冬暖かく、夏涼しいとは

限りません。