以前にリフォームさせてもらった古民家です。

こんなたたずまいの家は古民家しか見ることがなくなりました。

自分が育った家もこんな感じの家なので愛着が持てます。

近所の家に行っても、母親の実家に行っても同じような造りの家で

大きな引き戸が開け放しになっていて土間が奥まで続いてました。

土間の左側は和室の続き間があり、その手前は腰が掛けられる

式台になってました。

土間の右側はシモミセという応接のような部屋があり、通り土間の

奥は右側が台所兼食堂、左は広めの板の間で夜はそこで食事でした。

この造り、間取りは子供ながらに「どこに行っても自分の家と同じだ」

と思ってました。

農家住宅特有だったんですね。

住んでいる人もこれが家というものだったんでしょう。

それに比べると現代の家は多種多様です。

いろんな間取りの家があります。

施主さんもいろんな情報が手に入るので要望も多種多様です。

古民家のような古い家に嫁いできた人と打ち合わせをしたことがあります。

要望を聞いても今まであてがいぶちで生活してきたので「何をしてもらっ

たらいいのかわからない」と言われたことがあります。

家に自分を合わせて生活してこられたんですね。

また反対に、今ある古いものはできるだけ目立たないように、全く違った

生活ができるようにリフォームしてほしいという人もおられました。

おそらく嫁いできてからの生活が大変だったんでしょう。

その反動か今というか何年も前から奥さん、女性の意見は家づくりに大変

影響します。

女性の意見を無視して家づくりはできません。

女性の方が長く家にいることが多いですからこれも当然かもしれません。