今月に入って2件目の古民家鑑定です。

鑑定という仕事はない時は全くないのですが、依頼が来かける

と続くことがあります。

年内にはもう1件鑑定することになりそうです。

今回の物件は、中古物件を購入された人からの依頼です。

このような空家はたくさんあります。

これからもっと増えていきます。

今回のように新たに購入して活用してくれる人がいるとこのような

古民家も生き返ります。

古民家には今では採取できないような木が使われていることが多いです。

写真のような欅の1枚板などもそうです。

格天井です。

これは今でも施工することがありますが、例としては少ないです。

築70年くらい経過しているようですが、柱や壁の倒れも全くなく

床も不陸のない大変良い状態の家でした。

それゆえ、建具もすべて正常に動いてくれます。

手を加えなくてもそのまま住めそうな状態でした。

 

築70年くらいになると、柱や壁がわずかにある方向に倒れていたり

地盤の不同沈下で床のレベルが傾いていたりするものです。

また建具も鴨居のたれなどが原因で動きにくくもなります。

そのような症状は全くなく、地盤・構造ともよほどしっかりしている

のでしょう。

このような古民家はほかにもたくさんあります。

現代の生活スタイルに合わない面はたくさんありますが、活用して

くれる人が増えるといいですね。

家が大きすぎる、そんなにたくさんの部屋はいらない、寒さ対策が

大変、掃除も大変、デメリットはたくさんありますが、現代の家には

ないものもたくさんあります。

たとえばメインの生活空間(水回り、LDK)だけを断熱して住みやす

くする、というリフォームもあります。

すべての部屋を暮らしやすくする必要はありません。

和室の続き間も今の生活では不要ですが、開放すれば夏は涼しい空間に

なります。

白アリも調査すれば対策はあります。

耐震も古民家独自の補強方法があります。

古民家だからと言って伝統工法とも限りません。

もとより構造材が大きくしっかりしている家が多いですから、新しい建売

を買うより長持ちする可能性は高いです。