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現代の家は、在来工法と言われ剛構造 昔の家は伝統工法で柔構造

と言われます。

日本の住宅が剛構造に変わっていったのは関東の大震災以降と言われます。

そしてコンクリートの基礎ができたことで剛構造は作りやすくなりました。

 

それでもこの剛構造は地震が起きるたびに少しづつ改善(強化)され

いかに頑丈に造るかに焦点があてられてきました。

昭和56年に大きく改正された新耐震基準が代表的なものです。

そして、地震が起きるたびに基準が強化され、昔の家は構造的に不安定

なので倒壊したというように取り上げられます。

そして、現存する住宅を今の基準法に適合するように補強することが大事

だと言われます。

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しかし、今の耐震基準の家なら大丈夫というわけでもありません。

震度6以上の地震を何度も受ければ倒壊してしまいます。

地震はどんな揺れ方をするかわかりません。

場所にもよりますし、家によっても揺れ方は違います。

しかも相当大きなエネルギーですから、これを構造で持ちこたえよう

とする方が無理があるのかもしれません。

 

建てたばかりの家は少々大きな地震にも耐えてくれるでしょうが、

20年30年経てば、構造がどうなっているかわかりません。

今の家はほとんどが大壁で構造などはどこからも見えません。

メンテのしようもありません。

できてもせいぜい床下の腐朽を防止する程度です。

しかも、金物重視で補強されている家ばかりです。

木と金物はもともと相性がよくありません。

金属は冷たくなると結露を起こします。

結露水は木を腐らせる原因となります。

このようなことは構造を考えている偉い先生方も知っているはずです。

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現代の建築基準法は家のライフサイクルが短い今の住宅事情に合っている

のではないかという人もいます。

しかし、一方では長期優良住宅という建築用語があるように住宅を長持ち

させようといいます。

それなら、100年・200年持ってきた家を否定してしまうのは間違っている

ように思います。

倒壊は、単なる老朽化が原因ということもあります。

 

コンクリートの基礎を否定するつもりはありませんが、中性化による鉄筋の

膨張が原因でコンクリート自体もそれほど寿命の長いものではありません。

また、基礎に家を固定するということは地震で地面を左右に揺さぶられたとき

家も一緒に引っ張られることになります。

地震の力をまともに家が受けるということです。

その点、昔の石場立てという作り方はよくできていると思います。

地面が揺れても家が載っているだけですから、家が引っ張られることはありません。