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熱の伝わり方には、対流・伝導・輻射というのがあります。

対流というのは、加熱された空気や液体が循環して移動(上昇)

すること 薬缶で湯を沸かすときやエアコンなど

伝導というのは直接接することで高温のところから低温のところ

に熱が移動すること コンロにかけた鍋が熱くなるなど

輻射というのは、どんなものも表面から電磁波の形で熱を放射し

ています。

熱いものと冷たいものの間に遮るものがないとき、熱は空間を

電磁波(遠赤外線)によって伝わり物体にあたって吸収され熱

に変わること

電子レンジがそうです。

電磁波で分子を振動させて熱に変えています。

太陽の熱やストーブもそうです。

 

グラスウールやウレタン、スタイロなどの断熱材は熱の伝わり

にくい空気を閉じ込めて熱の移動を止めています。

冬に服を着こむのと同じです。

そして夏の夜、外は涼しくなっているのに部屋の中が熱く感じるのは、

昼間の熱が建物(断熱材等)に蓄えられてそれが放射されて体にぶつ

かって熱を発生させているからです。

冬は逆に壁面が冷たくなり人体から壁に向かって熱が奪われるので、

寒く感じます。

ですから、必ずしも気温が低いから寒く感じる、または気温が高いから

暑く感じるというわけではなく、家の中にいる限りは壁や床、天井から

の輻射熱で体感温度は変わります。(接触している部分は直接伝導で

伝わりますが)

気温が高くても壁や床、天井の温度が低ければ涼しく、寒くてもそこが

暖かければ暖かく感じます。

これから夏本番ですが、暑さ対策としては当社が採用しているエアパス

工法も壁の中の空気を外に出すことで涼しさを得ようとする工法ですが、

遮熱という考え方も熱対策には有効だと思います。

輻射熱を鏡のように反射させるという考えです。

魔法瓶の中の液体の温度を保つのと同じ方法です。

ただ、冬はこれだけでは対処できないかもしれません。