日本の住宅の多くは木造住宅です。

すべての住宅の約6割が木造住宅でそのうちの約8割が

日本独自の在来軸組み工法と言われる木造住宅です。

 

 

 

 

 

 

 

 

「住宅はやっぱり木造がいい」と思っている人は多いと

思います。

日本人は昔から木になじみが深いという理由もあります。

 

 

 

 

 

 

しかし、実際に家づくりとなると構造のことを気にする人は

あまりいません。

耐震性は気にしてもどんな材料を使ってどんな構造で造るか

までは気しません。

おそらくわからないのだと思います。

同じ木造でも日本の木もあれば輸入材もあり、

自然の木もあれば集成材もあります。

乾燥の仕方によっても違います。

使う金物も違います。

在来軸組み工法と言ってもこれだけ違いますが、消費者の方

からすれば多分すべて同じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

当社では、日本の木、主に吉野材を自然乾燥で大工さんに手刻み

してもらっています。

そんな工務店は少なくなったと思います。

おそらく経済的ではない、能率が悪いからだと思います。

ウッドショックがあったとはいっても日本の木よりも輸入材の方

が安いです。

また昔ほど木の産地にこだわる人はいません。

昔の吉野材と言えばブランドでもありました。

自然乾燥よりも機械で乾燥したほうが早く使えます。

大工さんに刻んでもらうよりもプレカットしたほうが安いです。

なにもいいことがないみたいですが、

日本の気候には日本の木が適してますし、木がないわけではなく、

たくさんあります。

わざわざ大量に輸入しなくてもいいはずです。

自然乾燥は燃料を使いません。放置しておくだけです。

そして木本来の組成を損ないません。

集成材は強いと言われますが、同じ木をスライスして貼り合

わせて強くなるということはありません。

墨付け、手刻みは昔からある木造の伝統的な技術です。

失くすのはもったいないですし、覚えたいという若い大工さん

もいます。

 

 

 

 

 

 

これから家づくりをしようという人にとっては大したメリットは

ないかもしれませんが、これからは経済性だけでは成り立ちません。

またどれだけ人が手間をかけるかでも物の値打ちは変わると思います。