どのハウスメーカー、工務店も各社独自の家づくりを
しています。
当然何か特色がないと売ることはできません。
常にどんな家がお客さんに選んでもらえるかを考えています。
工務店の中には構造や使う材料に拘った家づくりをしている
ところもたくさんあると思います。
当社などは自然乾燥の構造材や墨付け手刻み、造作建具、自然
素材に拘った家づくりです。
そう言った家を選んでくれる人もいますが、ほとんどのお客様は
洗練された外観と使いやすくお洒落な間取りと内装が判断基準です。
そこへネームバリューがあれば、大手ハウスメーカーであれば
安心が伴います。
今の時代は大手だから大丈夫ということは無きにしも非ずですが。
実際躯体はツーバイフォーでもプレハブでも木造軸組みでも
そこに興味のある人は少なく、何で造られているかなど知らない人
も多いことでしょう。
それでも住宅のほとんどは木造軸組みです。
内装もビニールクロスや新建材で造られた家が大半ですが、できれば
自然素材で造りたいと思っている人がほとんどだと言われます。
自然素材は確かに体に優しいというイメージがあります。
実際そうですがメンテや品質の均一性では新建材に劣ります。
ですから大手ハウスメーカーはあまり自然素材を使いません。
以前私のハウスメーカーの仕事をしていたのでわかりますが、
今は少し違うかもしれませんが、ほとんどのお客様は完成した商品を
買うような感覚を持っているように感じました。
竣工検査は重箱の隅をつつくような検査です。
どうしてかというと施主さんから指摘されるからでしょう。
現場監督も好きでそんな指摘をしているわけではないと思います。
新建材やビニールクロスを使うのでなおさらだと思います。
製品自体が完成されたものを使っているので少しの瑕疵でも目立って
しまいます。
その点自然素材は建材のように素材が均一ではありません。
全く同じ杢目の板はなくそれぞれすべて違います。
左官壁も漆喰のように平滑に仕上げなければならないものを除けば
鏝波があって当たり前です。
新建材で造った家は造った時が一番きれいですが、自然素材は経年
でかえって良くなることがあります。
構造材も集成材は造った時が一番強いですが、自然の木は年々強度
が増します。
どちらがいいかは別として同じ家でもこのような違いがあります。
写真は軽量鉄骨の家をリフォームさせてもらった家です。