私の住所は斑鳩町法隆寺北〇-〇-〇です。

ですから、法隆寺のすぐ近くです。

学生時代は関東に行ったのですが、友達が私の住所を見て

御寺の住職の息子だと思ったらしいですが、そうではあり

ません。

後姿の女性ですがこの方は作家の「森 久美子さん」です。

雑誌の掲載で私のことが載ることになり取材に来てもらって

います。

どうして、この法隆寺の境内に来ているかというとここが私

の小学校・中学校時代の通学路だったからです。

 

 

 

 

 

 

 

 

「こんなところを通って通学していたなんて」と言われること

がありますが、当時の私にとっては特別な感慨があったわけで

はありません。

ただ、「そこにあるもの」くらいの認識でした。

大体、小さいころから身近にあるものは誰でもあって当たり前の

ものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

久しぶりに境内の中に入りました。

拝観料 結構高いんですね。

五重塔、宝蔵院、夢殿で1500円でした。

私は昔からここに住んでいるので「聖徳太子講員証」というのが

あって無料で拝観できます。

「太子講」ご存知ですか。

これはまた別の機会に書かせてもらいます。

五重塔と言えば「心柱」があります。

2本ないし3本の太い柱を繋いで上まで伸びています。

普通はこれは大黒柱のようなもので建物全体を支えているように思って

しまいますが、実は独立していて建物(四角い各階層や屋根)を支えて

いるわけではありません。

繋がっているのは一番上の屋根の頂点だけです。

心柱の下には舎利というお釈迦様の骨が埋められていると言いますから、

そんなことはしません。

法隆寺の五重塔はこの心柱は礎石という石の上に載っていますが、日光

東照宮の五重塔はこの心柱が浮いた状態です。

一番上の屋根にぶら下がっている状態です。

どう見てもこの背の高い不安定そうな建物が実は地震には強いんですね。

詳しくはわかっていないようですが、地震が来たときに建物の揺れを打ち

消すように心柱が動いてくれるからだそうです。

あの建築技術の粋を凝らしたスカイツリーがこの五重塔と同じような原理

で造られています。

昔の人はどうやってこのような方法を考え出したんでしょうね。

本当に不思議です。

そしてあの長い軒。

中国か朝鮮から渡ってきた職人さんたちは、この雨の多い国では自分の国の

ような軒の小さな建物では長持ちしないというので何とかして軒を長くしよう

としたそうです。

これは日本の職人さんが考えたかもしれませんが。

長い軒を支えるにはどうしたらいいのか。

あの長い軒は天秤のようになっているそうです。

その重しになっているのが上の階です。

順番に上に上がっていき、一番上の屋根を押さえつけているのが心柱なんだ

そうです。

素晴らしいですね。

強い建物は美しいと言いますが、まさにそのものです。