リフォーム工事が終わって社内の検査に来ています。

可動間仕切りのような大きな木製建具が吊り込まれています。

幅はほぼ1間あります。

普段はほぼ開けたままで使うことが多いでしょう。

造るのも大変ですが、吊りこむのも大変です。

当社ではこのような大きさの建具はよく使うのですが、建具は

ほぼ家が完成した時点で吊りこむので搬入に気を使います。

以前2階にこのような建具を造ったのですが、吹き抜けからしか

上げることができず、「吹抜けがあってよかった」ということも

あります。

床は畳ですが、縁なしの一畳物の畳です。

今まで縁なしはたくさん作りましたが、すべて半畳の大きさだった

のでまるで柔道畳のようです。

榀の合板を使ったフラッシュ戸です。

あまりこのような合板は使わないのですが、施主さんの希望です。

すっきりとしてきれいなのですが、やっぱり合板特有の臭いがします。

桧で造った階段です。

手摺も木製です。

松や杉を使った階段もありますが、杉では少し柔らかすぎます。

また松は板の取り方によって捩れることがあるのであまり使っていません。

個人的にはこんなきれいな板でなくても節ありでもいいかと思います。

もとは続き間で二間の開口があって建具が4枚入ってましたが、

耐震のために両側に壁を造っています。

長押は前の家のままで柱を新しく建て込んでいます。

欄間も二つあったものを一つにしています。

和室の多い家を耐震補強するとこのように壁が増えてやや使い

勝手が変わってしまうことがあります。

 

よくできているようでも、検査をすると手直しはあります。

細かく見ているつもりでも施主さんの検査で指摘されることは

あります。

施工者側と施主さんでは見るところが違うというのもその理由の

一つだと思います。

思わぬ指摘を受けることもあります。

それを繰り返すことで少しづつよくなっていきます。