「古民家」がブームです。

古民家といえば、現在建てられている「在来工法」の家とは違う

「伝統工法」で造られている家がほとんどです。

伝統工法とはどんな造りの家かというと

古民家再生協会の古民家解體新書では

・石場立てといってコンクリートの基礎がない

・比較的大きな部材が使われている

・筋かいや火打ちといった斜材がない

・小屋組が水平材で幾重にも重ねて造られている

といった特徴があるとしています。

しかし、いろんな建築士の方の所見によるとこれといった明確な答え

はなさそうです。

要は建築基準法ができる以前からある伝統的な建物です。

今現在、原則として在来工法の家しか建てられないので伝統工法の家

を造るのは大変難しいと言われます。

伝統工法にこだわって仕事をしている人にとっても本当の伝統工法と

いうものはわからないかもしれません。

古民家のリフォームもたくさん事例があります。

工務店や大工さんはこれが正しいと思って施工していても、はるか昔

にそれを造った大工さんからすれば「何をしているのか」と思うかも

しれません。

伊勢神宮のように30年おきに式年遷宮でもない限り、当時の本当の

技術や考え方は誰もわからないのかもしれません。

伝統工法の家を造る時に使われる「限界耐力計算」というものがあります。

今のところこれが主流ですが、はるか昔から培われてきた工法が限界耐力

計算に基づいているということはありません。

後からこの計算方法なら対応できると判断されて使われているだけです。

また、古民家というと煤けて黒くなった太い梁が特徴のように思われがち

ですが、もっと細い部材で造られている古民家もたくさんあります。

そこで暮らす人にとってはそんな小難しいことはどうでもいいことですが、

伝統工法というくらいですから、伝統があるものなので守っていくべき工法

でもあります。