ここ10年くらい、1階に開放的なLDKを設ける家が多くなりました。

当社のモデルハウスもそうなっています。

当時は「広がりの間取り」といて加盟しているエアパスグループが

提唱していました。

10年以上前といえば、台所と食卓は一緒でもリビングは別になって

いる造りがほとんどでした。

階段も以前は玄関から直接2階へ上がれるようになっていたものです

が、リビングに設けることで子供が家族と顔を合わせずに部屋を出入

りすることをなくそうとした造りです。

一体になったLDKのメリットといえば幼い子を見守りながら家事ができる、

子供の勉強の相手をしながら炊事ができる、同じ空間で過ごす時間が増えて

会話も生まれる、といったことがあります。

しかし、暮らし始めてから「間仕切りがあればよかった」と思う人もいる

ようです。

・来客にダイニングやキッチンが見えてしまう

・においの強い料理を作ると部屋ににおいが残る

・冷暖房の効率が悪い

といったことが理由です。

一体型のLDKといってもはやりキッチンなどは見えにくい配置にしておきたいです。

アイランドキッチンなどはオープンな使い方しかできないので、いつもきれいな状態

にしておくことになります。

簡単な仕切りなら、家具の配置を工夫することで解決できるかもしれません。

当社では2階の子供部屋なども仕切らずに作ることがありますが、ほとんど

家具の配置で解消してもらっています。

キッチンの臭いは確かにどうしようもないかもしれません。

吹き抜けがあれば、2階にも届きます。

冷暖房の効率ですが、現代の住宅は断熱性が向上しているといっても、気分的に

誰もいない部屋まで効かせることはないと思ってしまいます。

これはプランの段階でじっくり考える必要があります。

・DKとリビングの間に全開できる稼働間仕切りを設けておく

(壁の裏側にすべて収納できる建具を設けておく)

・階段室に引き戸を設けることで2階への空気の流れを止める

・将来的に仕切ってもいいところに化粧梁を設けておくで

アコーディオンカーテンなどで対応する

などの対処法があります。