縁側に杉の板を貼っています。

自然素材のリフォームに杉の板はよく使われます。

当社では主に吉野の杉を使いますが、写真は同じ杉板でも

「上小」と言われるランクの杉板です。

「上小」というのは上小節の略で小さな節がある程度の杉板

という意味です。

しかし、ほとんど節のない木が納入されます。

本当に節のない板は「無地」です。

上小といっても全く節がないわけではないのでそう表示され

ますが、本来小指の先くらいの節があってもいいランクです。

しかし、これも受け取る人による違いでしょうか。

自然の木ですから節の数や大きさに違いがあります。

そこがクレームになるのかもしれません。

自然と高価であるはずのいい板が納入されるようになったと

思います。

当社でもほぼ節のない板が納入されるので「ほぼありません」

と伝えたのが間違いだったのか小指の先程度の節があって

クレームになったことがあります。

それなら「無地」で注文してもらうべきだったとも思ったもの

です。価格は数倍しますが。

自然の素材は程度の説明が難しいです。

一方、「1等」というランクがあります。

これは節があります。

仕様書には「節あり」と表示します。

ところが吉野の節ありの板材は節が死に節(抜け節)になっていて

そこが埋木されています。

その埋木が不自然だと言う人もいます。

確かによく見ればそうです。

自然の節ではなく枝を輪切りにした部材を詰め込んでいますから、

不自然です。

自然の木は、多種多様で採取できる山によっても違いがあります。

乾燥に伴い収縮もすればねじれも起こります。

自然の木とはそういうものという理解も必要です。