リフォームで壁を漆喰仕上げにしています。

表面が青くなっているのは、灰汁止めを施工している

からです。

ふつうは下地処理をすれば灰汁は止まるそうなんですが、

今回はダメだったようです。

 

湿式工法といって水を混ぜて使う材料は時々このような

ことが起こります。

下地が水分を吸うことで下地に含まれているものが浮き

出てきます。

左官屋さんはこのような経験が多いです。

通常は下地の石膏ボードを貼り変えるようにしています。

 

以前、クロスの張替で張替できるものと思って既存のクロス

をはがしたところ下地の石膏ボードの紙が一緒にはがれてき

ました。

全面、パテ処理をして何とか貼り変えたことがあります。

クロスの張替は原則下地の紙さえ残っていれば何度でも張替が

できます。

石膏ボードの寿命は別にしてですが。

クロスの下地がベニヤの場合はダメです。

ベニヤはご存じのように薄く裂いた板状の繊維を接着剤で貼り

合わせて造っています。

古くなると接着剤が弱くなります。

クロスを貼る時に糊を使いますから、その水分と乾燥したとき

の収縮に引っ張られて浮き上がってきます。

また、その水分で灰汁が浮き出ることもあります。

 

漆喰などの塗替えの場合、既存が塗り壁の時そのまま上から施工

することがあります。

そのままでも可能な場合もありますが、やはり灰汁が浮いてくる、

下地が新しい塗り壁材の接着力に負けて剥がれてくるといったこと

が起きることがあります。

 

今回は、下地がクロスでした。

今では下地がクロスでもそのまま上から塗り壁を施工できるものが

あります。

下地からやり変えることを思えば施工費も工期も抑えることができます。

しかし、不測の事態というものは起きるようです。

便利なものには起きがちなものなのかもしれません。