大工さんの仕事が今日で終わります。

いつもの通り木工事の完了の検査に来ています。

こちらの家はリフォームでほとんど現場監督がやり取りをしながら

仕事を進めています。

最近、そのやり取りを聞いていたり問合せのある方とのやり取りをしていると

細かい寸法にこだわる人が増えてきています。

限りある空間をできるだけ有効に使おうとするとそのやり取りも必要です、

数センチ単位で廊下や洗面の壁を移動したり、階段の裏は表しで少しでも高さ

を確保したりといった工夫をします。

元来、木の家というのは寸法がややおおざっぱです。

センチや㎜という単位に比べて大工さんが使う寸法は寸や分ですから、

3倍くらいの差があります。

もちろんどんな間取りもできないことはないのですが、基本のモジュール

というものがあります。

910、985、995、1000といった基本寸法です。

この寸法から外れるとやや大工さんは戸惑います。

センチや㎜という単位に慣れて大工さんならいいのですが、やはり、尺、寸、分

で表現しようとします。

また木というのはきれいに製材されていても集成材でもない限り誤差があります。

乾燥による収縮もあります。そこに石膏ボードなどを貼りあわせていくと仕上げ材

の厚みの加減もあって計算上の寸法からずれが生じます。

そういうものという理解をしたうえで打合せをしてもらえるとありがたいです。

話は変わりますが、先日京都の町屋のリフォームの現場を見学させてもらったのですが、

畳や畳敷きは畳数さえ同じならばどこの畳や畳敷きを持ってきてもぴったり合うように

造られています。

柱間寸法を基準に造られているのではなく、畳を基準に家が造られています。

今の家のように家が出来上がってから畳を採寸して作るというやり方とは違います。