リフォーム工事の依頼を受けるとまず、現地調査が必要

になります。

お住まいになっていることもあれば中古物件を検討する

ために一緒に家を見に行くこともあります。

中古物件の場合は、購入してもいいかどうかのアドバイス

です。

今では中古物件もインスペクションを受けることができます。

それである程度のコンディションはわかります。

実際の家は築30年以上になると図面がないことが多いです。

それ以上になると図面どころか確認申請もあやふやなことも

あります。

登記簿を調べても登記してある事項と現況の家が違うという

ことも珍しくありません。

リフォーム工事はまず自分の理想とする間取りから話が始

まります。

それから住宅設備の取り換えです。

そして内装ですが、無垢材をふんだんに使った仕上、床板は

杉やヒノキの板、壁は漆喰などの塗壁、天井は板張りや和紙

または紙系のクロスといった自然素材にこだわって作るかです。

そこに耐震性や断熱性を付加していくことになります。

無垢の床材は節ありなどを選べば新建材とあまり変わらない予算

で施工することができますが、漆喰の壁などはやはりクロスに比

べれば高価ですし、板張りとなればさらに高価です。

しかし、それ以上に耐震工事や断熱工事の方が施工費はかかります。

何より解体が伴います。

耐震性を確保するには筋違や耐力壁を設けなければなりません。

図面がないと既存の筋違を探すのは大変です。

床下に潜るか屋根裏に侵入するかして確認できればいいですが、

すべてを確認することはできません。

そうなると実際に壁の表面をはがして回ることになります。

そして筋違などを追加することになりますが、下に基礎がなければ

筋違の意味はありません。

仮に基礎があっても古い基礎では規定の耐力は確保できないことも

あります。

どちらにしても新築のような耐力を確保することはかなり難しいです。

どうしても耐震性をある程度確保しておきたい場合は昭和56年の

新耐震基準が施行された後に建てられた家を探すことをお勧めします。

できればその数年後の方がいいです。

断熱はどこまでするかはいろいろです。

開口部のサッシだけで対応することもあれば壁の断熱材を全て入れ

替えることもあります。

天井、屋根は比較的簡単です。

天井の解体は伴いますが、グラスウールでも2重に敷き込むこともできます。

一番難しいのは床下かもしれません。

床下の空間が広ければ床板をはがさずに吹き付けで対応することもできますが、

入っていけないほど低いことが多いです。

そうなると床板をすべてはがさないと断熱材の施工はできません。

とにかく隙間なく家全体を包み込むことです。

断熱材が入っていればいいというものではありません。

どこまで施工するか、どの程度で抑えるか、どの範囲まで施工するか

施主さんにとっては悩みどころです。

予算は限られていますかr、理想のリフォームプランから少しづつ削って

いく作業になります。